この記事では、小学生が15点を目指す理由と目標達成に向けた5つのポイントについて解説します。
15点を目指す理由
得点力のある選手を表現するために具体的に15点としました。
15点にした理由は2つあります。
①チームの得点源上位3人になり、プレータイムが増える
ミニバスの試合で60点取る時、1Qの平均得点は15点です。
その場合、個人の得点は大体、20点~の子が1人、10~15点の子が2人、5点前後の子が残りというバランスになると考えています。
そう考えた時に、15点以上得点できるとチームの得点源の上位3人になります。
得点源になればプレータイムが長くもらえるのと、チームの主力として活躍するチャンスが生まれます。
②個人の総合力が必要
また15点というのは、個人で1Qに5点ずつ取る計算です。(※ミニバスの出場時間は最大3Q)
シュートを2~3本決めると5点前後になるのですが、シュート成功率が50%と考えると、そもそも5~6本打つ必要があります。
シュートを5~6本打つためには、それだけのチャンスを作るバスケの理解力と、チャンスで得点できるスキルがなくてはなりません。
選手としての総合力が必要なので、具体的に15点という点数を決めました。
目標達成のために必要な5つのポイント
「試合で15点を獲得できる能力」を達成するために必要なポイントは5つあります。
目標達成のために必要な5つのポイント
- ファンダメンタル(基礎)の強化
- シュート力の向上
- チームプレーの促進
- ゲームシチュエーションの理解
- メンタルの強化
それぞれ詳しく説明していきます。
①ファンダメンタル(基礎)の強化
まず最初に基礎的なスキルを確実に身につけることは不可欠です。
ドリブル、シュート、パスなどの基本的なテクニックを繰り返し練習し、自滅(ターンオーバー)を減らします。
基礎をマスターすることで、試合でのパフォーマンスが向上し、15点以上を獲得できる確率が高まります。
ボールの扱いをマスターするためには、基礎的な運動能力の向上に取り組みます。
運動能力を向上させるコーディネーショントレーニングなどで神経系を刺激し、多様な動作の習得を目指します。
②シュート力の向上
2つ目のポイントは、シュート力を高めることです。
ミドルレンジのジャンプシュートから3Pシュートまで安定して打てるシュートフォームを確立し、シュート精度を向上させるドリルを行います。
JBAでは、小学生から男女問わずワンハンドシュートを推奨しています。
ボールの持ち方、ボールの飛ばし方などを小学生のうちに習得すると、中学生になって3Pが届かず、変なフォームを自力で身につけることを避けられます。
また、ドリブルテクニックや切り返しの動きを練習し、得点機会を増やす方法も学びましょう。
今までやってきた中で個人の得点力が向上した練習は、1on1や3×3でした。
少人数で自分のプレーに集中でき、個の能力が結果に直結するからです。
マンツーマンディフェンスも同時に学べることから、1on1と3×3の機会を積極的に増やすと良いでしょう。
③チームプレーの促進
3つ目のポイントは、チームプレーをすることです。
バスケットボールはチームスポーツ。チームに勝利をもたらすためには、他の選手とのチームプレーが欠かせません。
得点力のある選手には、ディフェンスを引きつけ、チームメイトに良いシュート機会を作る役割もあります。
選手たちには、個人が得点することだけでなく、パスの重要性やオフボールプレーの意義を理解させ、協力し合うことを教えます。
また、チームプレーの鍵になるのは、視野の広さと声掛けです。練習中は、周りを見てチームメイトに声をかけるように促し、チームプレーを意識させます。
④ゲームシチュエーションの理解
4つ目のポイントは、ゲームシチュエーションの理解を深めることです。
全てのプレーは、「①みる」「②わかる」「③きめる」「④うごく」の4つの要素で構成されています。
まず状況を「①みる」。次に今どんな状況なのか「②わかる」、そしてこの状況で何をするのか「③きめる」、さいごに実際に「④うごく」。
ゲームシチュエーションの理解を深めるためには、最初の2つ「①みる」と「②わかる」の部分へアプローチします。
そもそも見えないと分からない。分からければ適切なプレーを決めることはできません。
練習では、振り返りや問いかけを通じて今何が起きたのかプレーを分析する機会を作ります。
こうした機会からプレーを見て、状況がわかるようになれば、ゲーム理解力が高まり、選手たちの得点力が向上します。
⑤メンタルの強化
5つ目のポイントは、メンタルを強化するです。
得点力のある選手を目指すなら、プレッシャーや困難な状況に直面した際にも自信を持ってプレーできることが望ましいです。
練習では、良いところは褒め、個性を認め、苦しいときには励まします。
叱ったり、注意したりするのは、守るべきルールや規律を犯したとき、目的を見失って自制できてない時です。
このような子どもの背中を押す大人の姿勢を整えたうえで、バスケで重要な時間と点差を意識したプレッシャーシチュエーションのプレーを練習します。
時間と点差による精神的なプレッシャーがかかった時に、負けることや間違えることを恐れず、果敢にチャレンジできる精神力を養います。
まとめ
小学生が試合で15得点できると、チームの得点源になり試合の出場機会が増えます。
ただ、そのためには個人の高い総合力が必要です。
試合で15得点できる能力を身につけるには、ポイントが5つあります。
- ファンダメンタル(基礎)の強化
- シュート力の向上
- チームプレーの促進
- ゲームシチュエーションの理解
- メンタルの強化
コーチは練習でこれらの要素をバランスよく指導し選手たちの成長を支えます。
選手たちが15点を超えるスコアを獲得できるような力強いプレースタイルを持つよう、サポートしていきましょう。
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